第67回「長生きしてよかった~強制隔離と現代アートの島で~」

新型コロナウイルスの感染拡大による不安や恐怖が「差別」や「偏見」を生み出しています。
そんな今だからこそ、忘れてはならないのが「ハンセン病」を巡る歴史です。

かつて「らい予防法」によって、ハンセン病患者が強制隔離された高松市の大島。
10代で入所した元患者の野村宏さん(84)は、差別や偏見に苦しんだ過去を背負いながらも「長生きしてよかった」と語ります。

それは、法律の廃止後に現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」が始まり、大島に多くの人が訪れるようになったからです。
入所者の高齢化が進む中で「現代アート」はその記憶を次世代へと伝える希望となるのでしょうか?

<ナレーション>
石井正則
俳優、タレント、ナレーターとして幅広く活躍。
プライベートの時間を利用して国立ハンセン病療養所13園をまわり、
大判カメラ「8×10」などで、療養所の「現在」を撮影し続けている。