食の宝をめぐって未来のバラ寿司にチャレンジ!≪じぶんで考える食の学校≫

イベントレポート

【DAY-1】島の循環を学んで健康バラ寿司づくりに活かそう!

2023.12.15 UP

DAY-1スタート!

11月23日(木・祝)、集合場所は高松港です。香川プログラムDAY-1は小豆島での体験になります。 宿題を提出し、親御さんに見守られながらフェリーに乗船。

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フェリー内で河田先生と、今回のプログラムの目的を改めて確認します。遊びに行くのではなく、バラ寿司をつくるため、体験を通して食材の向こうにいる人たちのことを知るため。子どもたちもしっかりと話を聞いていました。

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天気にも恵まれ、気持ちのいい船出です。フェリーが小豆島に着くまでの約1時間、各々気ままに過ごします。

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子どもたちに提出してもらった宿題がこちら。キックオフからの数日間で、しっかり考えてきてもらいました。中にはおじいちゃん・おばあちゃんに意見を聞きに行ったチームも!

オリーブの収穫体験&工場見学

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小豆島に着き、まずバスで向かったのは東洋オリーブ。小豆島のオリーブは全国的にも有名ですね。ここではオリーブの収穫体験と搾油工場見学をします。
東洋オリーブの上川さんから説明を聞いた後、オリーブ農園へ移動します。なんとここには7000本ものオリーブの木があるのだとか!
また東洋オリーブでは搾った後のオリーブかすを発酵させて肥料として活用するなど、循環型栽培に取り組んでいることも教えていただきました。

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今回は特別に残しておいていただいた2本のオリーブの木で収穫体験をさせていただきます。農薬が使われていないオーガニックのオリーブです。手摘みのコツを教えてもらい、みんなで収穫していきます。
途中、摘みたての生のオリーブを食べてみる子もちらほら…あまりの渋さと苦さにびっくり!
2本の木から18kgほどのオリーブを収穫できました。

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収穫体験の後は、搾油工場へ。実はオリーブの実から取れる油の量は全体の10%程度。何段階にも分けてオリーブオイルが作られていく工程を見学させていただきました。

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オリーブオイルの搾油工程では、搾りかすが出ます。東洋オリーブではこれを牛の餌としても活用。搾りかすにも少量の油が残っているため、この餌を食べた牛はオリーブオイルに含まれるオレイン酸によって肉質がよくなるのだとか。この牛は「オリーブ牛」としてブランド化されています。

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最後に、新漬けオリーブの試食とオリーブオイルの試飲をさせていただきました。口に入れた瞬間「おいしい!」と目を輝かせる子も。新漬けは先ほど収穫体験したものと同じ品種です。あの渋くて苦い生のオリーブがここまで変わることに驚いていました。

小豆島の風土を感じる昼食

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昼食は、小豆島の創作郷土料理店「暦(こよみ)」でいただきます。瀬戸内海が一望できる素敵なロケーションのお店です。

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店主の岸本さんが作るのは、『二十四の瞳』で知られる壺井栄の作品にまつわる小豆島の郷土料理。この日は本プログラムのために、彩り豊かな特別メニューをご用意いただきました。今回訪れる東洋オリーブのオリーブオイル、ヤマロク醤油、長命草を使ったメニュー。そして壺井作品に登場するバラ寿司も!食材も小豆島産にこだわっています。
岸本さんから、郷土料理はその土地の風土と食文化を伝えるものであること、また砂糖に頼らないためには素材の旨みを活かすことなどを教えていただきました。
カラフル健康バラ寿司づくりの良いヒントになりましたね!

木桶文化を未来へつなぐヤマロク醤油

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次の目的地はヤマロク醤油。ヤマロク醤油では伝統的な木桶で醤油づくりが行われています。説明していただくのは社長の山本さんです。

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醤油蔵に入ると、ずらりと木桶が並んでいます。中には150年も前から使われているという木桶も!木桶についている菌の粒の量で年数の目安がわかるそうです。
蔵の空気中の菌の力によって発酵させることや、発酵と腐敗との違いなども教えていただきます。山本さん曰く、醤油蔵の中にいれば風邪をひかないのだとか。

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醤油の食べ比べにも挑戦!丹後の黒大豆を使ったものなど、5種類の醤油やポン酢の味を比べます。「全然味が違う!」「自分はこれが好き」と盛り上がっていました。

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外へ移動し、製作途中だという木桶を見せていただきました。新しい木桶を作るのはこれで70本目なのだとか。山本さんは「木桶復活プロジェクト」の発起人です。木桶づくりの技術を広めることで木桶の需要拡大と伝統文化の継承を目指しています。
また、木桶文化に興味を持ってもらうために山本さんがはじめたのが「タガフープ」。その名の通り、木桶に使う「タガ」をフラフープのようにして使います。参加者のうち何人か挑戦していましたが、うまくコントロールするのはかなり難しそう。成功した子には拍手が起こっていました!

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醤油の専門書をお土産にいただき、木桶の中で記念撮影!
木桶文化の継承に取り組む山本さんの姿から、子どもたちも多くのことを学んだのではないでしょうか?

小豆島の新しい健康食材「長命草」

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次に徒歩で向かったのは、長命草の畑です。説明していただくのは、小豆島長命草の会の河端さん。
潮風の強い小豆島でも栽培可能で、なおかつ少しの量でもたくさん栄養素をとれる野菜を作りたいという思いから、約10年前に長命草プロジェクトが始まりました。
長命草にはビタミンA・C・EやD・K、葉酸やカリウム、カルシウム、鉄分、亜鉛、マグネシウム、食物繊維など豊富な栄養素が含まれています。

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今回は長命草の収穫を体験させていただきます。長命草は切っても1週間もすれば新しい芽が出てきて、年に3〜4回も収穫できるのだとか。
1人1袋ずつ、お家へのお土産に収穫した長命草を持ち帰ってもらいます。

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次に、肥料をまく体験です。実はこの肥料の正体は乾燥させた醤油かす。通常の野菜栽培に塩分の多い肥料は使えませんが、長命草にとっては良い栄養になります。また醤油かすは本来使い道がなくお金を出して処分するものなので、まさに一石二鳥!
河端さんから、「長命草は生で食べると苦いけど、甘いものや油ものとの相性がいいんだよ」と教えていただきました。

バラ寿司カイギで宿題を発表し合おう!

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帰りはフェリー内でバラ寿司カイギです。チームのみんながどんなバラ寿司を考えてきたのか宿題を発表し合ってもらいました。
「今日の体験を通して加えたくなった食材があったら加えてもいいよ」と河田先生が声をかけると、みんな続々と使う食材について話し合い開始!今日体験してきたことが早速活きているようです。
高松港に到着し、DAY-1終了。次回は1日空いて11月25日(土)です。