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芸術の秋にときめく!重要文化財や幻想的なガラスを楽しめるアートスポット【岡山県北部】

岡山・香川の話題のものやスポットを紹介する「いまココ!ナビ」
芸術の秋にぴったりな、岡山県北部の個性的なアートスポットを紹介します。

大正ロマン感じるアートスポットでぜいたく時間【津山市】

津山市の昔ながらの町並みが残るエリアにある、「ポート アート&デザイン津山」は、2018年にオープンした芸術文化交流施設です。1920年に建てられた「妹尾銀行林田支店」を活用した所で、津山市の重要文化財にも指定されています。

赤レンガと木が調和した建物の中に入ると、格式高そうな内装が広がっています。


(ポート アート&デザイン津山/飯綱 洋平 館長)
「銀行の建物を利活用しています。建物の103年の歴史とかロマンとか大正時代の面影を感じていただけたらうれしいと思っています。」

ラウンジには銀行の受付で使われていた一枚板のカウンターなど、100年以上前のものがそのまま残されています。

(ポート アート&デザイン津山 / 飯綱館長)
「こちらは100年前の金庫になりまして、金庫を活用したギャラリーになっています」

建物の奥には実際に銀行で使っていた金庫があり、そのままの状態で残し、ギャラリーとして使っています。
金庫というだけあって、扉は重厚です。

(ポート アート&デザイン津山 / 飯綱館長)
「扉は12cmくらい厚みがあってしっかりした作りです。大正時代のデザインが施されています。
床も当時のままなので、こういったところにも歴史を感じると思います」

3つのギャラリーがあるレンガ棟もあります。

和紙を毛羽立たせて立体的な模様を表現
よく見ると、新聞紙を丸めた鳥が…

取材した日は、岡山県勝央町出身の画家・居森幸子さんの作品を集めた、展覧会「​居森幸子​   導かれるものたち − 道から未知へ −」が開かれていました。
居森幸子さんの作品は、土や和紙といった天然の素材を使ったものが特徴です。

ちなみに本館の入口横には、週末限定のコーヒースタンドがあります。
アートをひとしきり楽しんだ後は、ぜいたくなコーヒータイムを過ごせます。

ポート アート&デザイン津山

住所
〒708-0841
岡山県津山市川崎823
電話番号
0868-20-1682
営業日
休館日 : 火曜日、祝祭日の翌日、年末年始
営業時間
午前10時~午後6時まで​(入館は午後5時30分まで)
HP
https://www.port-tsuyama.com/

魔法みたいに色が変わる!珍しいガラスの美術館【鏡野町】

続いて訪れたのは、鏡野町の「妖精の森ガラス美術館」です。

約90点常設されているガラスの展示品は、明かりを消すと、鮮やかな緑色に変わります!

(妖精の森ガラス美術館 学芸員 / 三浦 和さん)
「普段は黄色っぽいガラスの色だけど、ブラックライトなどの強い紫外線を当てると緑に光る特徴のあるガラスになります」

このガラスの正体は「ウランガラス」で、ウランをごく少量、安全な範囲でガラスに混ぜたものです。
「ウランガラス」を専門とした美術館は、世界的にも珍しいそうです。

(妖精の森ガラス美術館 学芸員 / 三浦 和さん)
「鏡野町内で、昔ウランが採れていた場所があるんです。今はもう採掘を行っていないんですけど、採れたウランを平和利用しようという観点で、ガラスに混ぜてウランガラスを地域特産品としてアピールしようとこの美術館ができました」

「ウランガラス」は、19世紀ごろに生産が始まり、ヨーロッパを中心に広く使われていました。
展示には1800年代にロシア皇帝が使っていたというゴブレットなどヨーロッパ調の展示もあれば、日本の生活を感じさせる物もあります。

(妖精の森ガラス美術館 学芸員 / 三浦 和さん)
「これは日本のかき氷屋さんを再現したというかイメージした展示です。
実はウランガラスの器は、昭和初期には普通の雑器として使われていて、有名なのは氷コップといったかき氷のグラスです。それにウランガラスが使われていたことがありました」

国内でも一般的だったウランガラス。

しかし第二次世界大戦が始まると、ウランを軍事利用しようと、世界各国で使用が規制されました。戦後も民間での扱いが難しいことなどから、ウランガラスはあまり作られなくなったそうです。

(妖精の森ガラス美術館 学芸員 / 三浦 和さん)
「国内のウラン化合物を添加したウランガラスというのはなかなか貴重ですので、この美術館しか国内ウランを使ったウランガラスの制作というのはしていないんじゃないかと思っています。」

工房では、土・日・祝限定で通常ガラス作品づくりも体験できます。
芸術の秋には、貴重な輝きを放つ個性的なアートスポットに足を運んでみてはいかがでしょうか。

妖精の森ガラス美術館

住所
〒708-0601
岡山県苫田郡鏡野町上齋原666-5
電話番号
0868-44-7888
営業日
休館日:火曜、年末年始 (火曜祝日の場合は開館)
営業時間
午前9時30分~午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
HP
https://fairywood.jp/
その他

【入館料】
大人・大学生:500円、高校生:400円、小学・中学生:300円、小学生未満/無料
※団体料金あり

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