REPORT

ブロッコリー農家 松尾和也さんの圃場にお邪魔しました!

残念ながら開催延期となりました「香川はうまいか⁉」夜の部トークライブでお話いただく予定だった松尾 和也(まつお かずや)さんをご紹介します!

ブロッコリー農家 松尾 和也(まつお かずや)さん

先日お邪魔したのは、坂出市は飯野山近くの圃場。(後ろに写るのは飯野山ではありませんが…)
畑に行く八百屋Sanukisの鹿庭さんに、「仕事に対しての熱量が高い!いつ話しても笑顔なので、 松尾さん の野菜はいいなと思いました。応援したい、これからもずっと関わっていきたいと思える方です!」という熱烈なご紹介をいただきました。

驚きのご経歴と、人生のテーマ

私たちがまず驚いたのは、松尾さんのご経歴。
関西の広告代理店でCMセールスやイベントなどを担当していたという松尾さん。30歳のときに「自分の人生をどう終わらせるか」という事を考えたといいます。
―最期は笑って死にたい、そのために残りの人生をどう過ごすか?
そう考えたとき、代理店の仕事はやりがいがあったけれど、もっと自分にしかできない、誰かの役に立つことがしたい!と思ったそうです。

松尾さんの人生のテーマは、「おいしい食事」「おいしいお酒」「ステキな仲間」
テーマのひとつ「おいしい食事」の分野である農業の世界は、良いものを作る人はいるけれど、その魅力を上手に伝えたり、販売したりすることが苦手な業界という印象を抱いてていたとおっしゃいます。商品の見せ方を工夫する、お客さんを集める…前職の経験を活かして、業界が苦手とする分野を克服する手伝いができるのではないか。そして様々な経営スタイルに出会ったことで、経営に対する興味が沸いたこともあり、関西から故郷の香川へ戻り、農業という新たな道を歩むことになったそうです。

そして新規就農へ

前職を退職後、まず農業大学校で基本を学び、3年間はひたすら技術を習得する期間と決めてスタート。4年目から販路開拓のための営業を開始し、農業法人や加工食品メーカー、宅配メーカー、スーパーと直接契約をして売り先を確保したとのこと。

7年目を迎えた農業について尋ねると、「農業は面白いです!」とにこやかな笑顔で答えてくださいました。
気候の予想、土や肥料の知識などを総合的に組み立て、野菜が育つ環境を整える手助けをする。基礎的な知識だけではなく、その都度工夫し、応用を積み重ねる日々だそうです。

昔から、困難なことに直面した時の方が、モチベーションが上がるタイプだったという松尾さん。去年に引き続き今年も暖冬ということもありとても忙しいそうですが、「使う人の満足を最優先した野菜を提供したい」と強い決意を語ってくださいました。

ブロッコリーの保存方法

ブロッコリーにも多数品種があるということをご存知ですか?(私は知らなくて驚きました…)

松尾さんの圃場で育てているのは、十数種類。生育期間が60日のものから180日のものまで、シーズンと場所(坂出と高瀬で4℃ほど気温が違うのだとか)に合わせて栽培しているそうです。

今回お土産用に用意したものは、「クリア」という品種。茎が太く、生育期間が150日程度で比較的長いそうです。茎はつぼみの部分より栄養が豊富らしく、シンプルに皮を剥いて天ぷらにするのもオススメだそうです!
当日収穫したもので分量が多いため、普段購入しているものよりも少し時間を短めに茹でてくださいとお伝えしていました。

参加者の方からブロッコリーの保存方法教えて欲しいとの質問に「なるべく早く冷やすこと」との回答。

ブロッコリーは呼吸量が多く劣化が早いため、なるべく早く食べて欲しいとのことですが、保存する場合は冷やすことで呼吸量を抑えるのがポイントなのだとか。一番良いのは『氷締めすること』と松尾さん、鹿庭さんが口を揃えておっしゃいます。
ただ、家庭で氷締めをするのは難しいので、 水を含ませた新聞紙に包んでラップに包むか、 軽く下茹でして冷凍保存するなど、ブロッコリーは特に「水分の蒸散を防ぐ」ための対策が必要だそうです。

西岡さんのブロッコリー料理

ブロッコリーを料理したのは、SANUKI TABLEでもお力添え頂いている、味どころ撰の西岡さん。

今回のお料理のテーマは“出汁”。昆布出汁やかつお出汁はもちろん、天つゆには昆布といりこ出汁を、おすましには西岡さんの出身・女木島の大豆のもどし汁を。そしてご飯には、ブロッコリーの軸や茎の白い部分からとった出汁を使っているとご説明がありました。


炭焼きブロッコリーにカルダモンさんのディップ

炭焼きをする時のポイントは、ブロッコリーを1口サイズにカットした後、太白ごま油(ごまを焙煎せずに搾油した、香りのしないごま油)で表面をコーティングすること。そのまま焼くとカスカスになってしまうので、ぜひ試してみてください!
家庭で焼くときは、グリルや網など、フライパンのような“面”ではないもので。“パンチパーマ”部分を中心に、少し焦げる程度に火を通すのがオススメとのことです!

この炭焼きブロッコリーを、good food studio CARDAMON 八木さん特製ディップで。
香川本鷹、ニンニク、アンチョビ、麹、味噌、ヨーグルトなど、体を温めて免疫をあげることを意識したディップとのことです!

軸ブロッコリーと煎り玉子、じゃこのご飯

ブロッコリーの茎をじゃこと一緒に炒めた後、水をヒタヒタにして煮詰めたもの。味付けはじゃこの塩味だけ、お米は昆布出汁とブロッコリーの軸や茎の白い部分からとった出汁で炊き上げているそうです。煎り玉子の黄色とブロッコリーの淡いグリーンの春色に癒されるおいしいご飯でした。

その他、西岡さんのコース料理の一部をご紹介します。

最後にメッセージ

使う人の満足を最優先して野菜を育てている松尾さんも、売り先のその先、例えば料理人やその料理を食べる人の姿に出会う機会は少ないとおっしゃいます。参加者の方や西岡さんとたくさんお話ができたようで「こんな風に料理をして下さって、こんな風に食べてもらえているというのを見られてよかった!」と感想を述べてくださいました。

「就農して7年目。課題に向き合い、改善するという積み重ねの毎日です。
これからも数十年、ずっと農業をしていく中で、様々な方と出会い、野菜を販売、料理してもらい、食べてもらいながら、僕の人生はひとつの素晴らしい作品になるのだろうと思います。
この業界には、年々課題が増えています。一人では解決できないものも多く、地域全体として取り組まなければならない課題も数多くあります。シェアをして、地域全体で考えていければと思うので、これからも香川県産の野菜を応援よろしくお願いします!

続いて、我らが鹿庭さん。

鹿庭さんのお店に並ぶ野菜は全て、ご自身が自信を持って紹介できるもの。食べるものは自分の身体に入るものだから、その野菜を生産することについて強い信念や想いを持つ方の野菜を取り扱いたい、といつも強くおっしゃっています。

「生産者と、それを食べる我々消費者を直接結ぶことは難しいけれど、こんな風に生産者と料理をする人、食べる人が一同に会する場があると、食べることがもっと楽しくなるなと改めて感じました。
毎日の選択は、未来に繋がるはず。自分たちの未来は自分たちで少しでも選択していきたいと思います。」

西岡さんも「こんな若い人達がいる香川は大丈夫!」と終始感心されていました。
県内外で若手農家をけん引する松尾さんのご活躍を、今後も追いかけていきたいと思います!

(レポート:SANUKI TABLE 岡田 彩)

「香川はうまいか!?」「料理店の未来のために」両イベントの実施時期が決まりましたら、改めてお知らせいたします。
参加お申し込みを頂戴した方々、関係者の方々にはご迷惑をおかけしておりますが、何卒ご理解下さいますようお願い申し上げます。

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