【レポート】9月5日開催 おかやま100人カイギvol.2

【ごあいさつ】

2019年9月5日(木)19時~21時に、KSB瀬戸内海放送 開局50周年事業として、「おかやま100人カイギvol.2」を実施しました。

おかやま100人カイギ 」は、岡山で新しいことを知りたい・やってみたい人同士が繋がり、地域に新しい動きが起こるきっかけとなる場をめざして企画したものです。

8月のvol.1に引き続き、今回も数多くのお申込があり、満員御礼となりました。岡山市内を始め、倉敷市、浅口市、総社市、吉備中央町、さらに遠方の北九州市からも来てくださいました。また、高校生から70代の方まで幅広い年代の方々にご参加いただきました。みなさま本当にありがとうございました! そして、満席で参加できなかった方、申し訳ありません。来月以降も開催していきますので、ぜひまたご応募ください。

【イベントレポート】

開催に先立ち、KSBアナウンサーの中村康人さんから、今日のゴールは「ここにいる皆さんが知り合いになることです」とイベントの主旨についての説明がありました。そのあとすぐに始まったアイスブレイク。知り合い以外でグループを組み、お互いに自己紹介をしていただきました。まだ話したことのない人を探して会場を動き回ることで、会場の空気が一気にやわらぎます。

【おまちかねのゲストトーク】

トップバッターは加藤奈津子(かとう・なつこ)さん。

東日本大震災を機に、2011年5月、東京から避難されてきた加藤さん。岡山についた最初の夜は、「やっと美味しい空気が吸える~」とホテルのベッドでまだ小さかったお子さんとのびのびしたそう。その後、「子どもたちに安全な食べ物を」との思いで「ぜろどーなつ」という焼き菓子屋さんを7年前に始められました。震災避難者の孤立を防ぐため、同じように避難してきた被災者を雇用し、学童保育などを通じて地域の子どもたちに安全・安心なおやつを届けられています。また、週に一度、ドーナツを地域の方にも販売することで、加藤さんの「美味しいものは体にもいい」というモットーを知ってもらうきっかけをつくっています。加藤さんの実体験に基づいた考えや思いが写真家である旦那様の写真と共に丁寧に語られ、参加者はどんどん引き込まれていきました。

次は、西村洋己(にしむら・ひろき)さん。

ちょうど数日前に発生した新見市豪雨被害の現場から駆けつけてくださいました。福祉の専門職にありながら、日常の暮らしと福祉とをつなぐ様々な活動をされています。活動を支えるのは、「誰もが安心して住み慣れた地域でいきいきと暮らし続けられる街にするには、人の流れがよくなることが重要」という思い。人々がしんどい時でもその人らしくいられるようにボランティア活動を支えたり、本音を大切にしながら働き続けられる場づくり、人づくりを手掛けられたりしています。その中の一つが、「無理しない地域づくりの学校」。ここで学び、繋がった福祉職の人たちが、今、地域に出て様々な活動を始められているそう。専門職である前に一人の人間、「変でもいいやん」という言葉に、何人もの参加者が深くうなずかれている様子でした。

前半最後は日下章子(くさか・あやこ)さん。

「はたらくをたのしく」を理念に株式会社「はたらこらぼ」を立ち上げた経緯について、ご自身の価値観がどのように形成されたのか、なぜ人を支える仕事に着目したのか、ストーリーをお話しいただきました。特に、創業期に結婚・妊娠・出産が重なり、多忙を極める中で感じた女性の人生における役割や変化の多さについて、何かを諦めるのではなく、「これは私の人生だから、自分の正解を決めて、全部やる・欲張る!」と腹を括り、地域での新たなキャリア開発・支援事業を形にしていかれたエピソードは、深く心を打つものでした。何より、終始キラキラした笑顔で楽しそうに話をされる様子や、「誰もが人生の主役。働き方も、生き方も、もっと自由に欲張りに」といった力のある言葉に参加者の皆さんは惹きつけられたようです。

休憩をはさんでゲストトーク後半です。

圓山典洋(まるやま・のりひろ)さんは、清輝橋にある佐藤医院というデイケアサービスに勤める介護福祉士です。月に1回、地域の人と「岡輝みんな食堂」というお年寄りも、こどもも、大人も、いっしょに食卓を囲みごはんを食べる場所をつくっています。圓山さんがこの活動をはじめたきっかけは、地域に住むお年寄りが家にこもり、どんどん孤立している状況を目にしていたこと。困ったとき、もしものときに助け合える顔の見える繋がりづくりを地域の中に復活させたい、という思いから始められました。やってみたら、子育て真っ最中のお母さんや赤ちゃんづれの家族、お年寄り、学生など、様々な人が集まりました。このしくみを他の地域にも広げたいと、他団体との交流会を開催したり、公民館と協働して災害時の炊き出し訓練を実施したりと、活動の幅がどんどん広がっているそうです。

最後は、今野友紀(こんの・ゆき)さん。

新潟出身の今野さんは、配偶者の転勤がきっかけで約2年前に岡山・総社へ移住されました。そこで偶然出会った神楽に魂が震え、数少ない女性の舞手になることに。また、神楽を今に伝える活動がしたいと、「NPO法人かんなぎ」の理事長に就任されました。その一環で、今年の夏からゲストハウスを開業。日々様々な活動で駆け回られています。短期間で次々と変化を受け入れてきた今野さん、「自分の暮らしを自分で決める勇気を持つこと。自分がするべきことは何かを追究し、はじめの一歩を踏み出すことで人生が変わる」、という言葉がとても胸に響きました。最後に披露された神楽舞に、会場の高揚感も一入でした。

【さらに盛り上がったネットワーキングタイム】

100人カイギの後半は、ネットワーキングタイム。
参加者は5つのグループに分かれました。そこへトークゲストが順番に入り、トークで話しきれなかったことを話したり、参加者からの質問に答えたりしました。イベント終了後もお互いに名刺を交換したり、質問をしたりと熱気が冷めやらぬ様子でした。

「おかやま100人カイギ」は、登壇していただいたトークゲストが100人に達するまで毎月開催していきます。vol.3は、10月10日(木)の午後7時スタート予定。 ひえとりくつしたのディレクター、ソーシャルインパクトボンドプロデューサー、画家、女性農業家など、次回も個性的でオモシロいゲストばかりです。お申込はこちらから!

最後に記念撮影!
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