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宇高航路109年の歴史に幕…乗客減でフェリー休止に 最終便に名残惜しむ多くの乗客 岡山・香川

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 109年の歴史に幕をおろしました。岡山県玉野市の宇野港と高松港を結んでいた唯一のフェリーが、15日を最後に運航を休止しました。港には多くの人が集まり最終便を見送りました。

(記者) 「午後7時50分、宇野港への最終便がここ高松港を出航します。乗船を待つ多くの人たちが並んでいます」

(最終便の乗客) 「きょうが最後だから絶対に乗らなければという気持ちで来ました」

 最終便の乗客最終便には、運休を惜しむ多くの人たちが乗り、思い思いの時間を過ごしていました。

(宇野から往復で乗船した女性) 「昔の連絡線の“どら”を思い出しました」

(家族で乗船) 「お父さんが子どものころ乗ってたと言っていたので、最後のひと便だったけど乗れてよかったです」

 1910年に国の宇高連絡船が就航して始まった宇高航路の歴史。1988年に瀬戸大橋が開通したあとも、民間のフェリー会社3社が24時間運航をしていました。  しかし、瀬戸大橋の通行料金が引き下げられた影響などで乗客が減少し、2012年までに2社が撤退。唯一残った四国急行フェリーが、減便を繰り返しながらも運航を続けてきました。

 採算を取るためには1便あたり15台以上を運ばなければならないところ、現状は10台程度にとどまり改善策を立てられないまま最終日を迎えました。

(最終日に7回乗船した男性) 「家族で思い出を作った場所です。そういった場所がなくなってしまうのは非常にさびしいです」

 普段、最終便では販売していない名物のうどんもこの日だけは特別に販売しました。

(乗客はー) 「(Q.最終便で食べるうどんの味は?)おいしいですね」 「子供のころ、家族で車でどこか行くときは深夜便に乗って、そのときの思い出が強く残ってますね」


(四国急行フェリー/堀本隆文 営業部長) 「歴史あるこの宇高航路が本日をもって運休となりましたが、瀬戸内海の船旅のいい思い出とともに皆さまの心の中にずっと大事にしていただけたらと思っています」

 最終便は、玉野市の宇野港に午後9時前に到着。名残を惜しむ乗客がフェリーを降りたあと、操舵室の灯りが消えると…宇高航路、109年の歴史に幕が下りました。

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