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昭和初期を駆け抜けた「幻のガソリンカー」 塩江温泉鉄道の展示会 香川

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 昭和初期に高松市の郊外を走っていた「塩江温泉鉄道」の話題です。温泉街としてにぎわった時代の塩江町を伝える資料の展示会が、高松市で開かれています。

 塩江町地域おこし協力隊や香川大学、香川高専などでつくる「ガソリンカー復元実行委員会」が開いたものです。  会場の高松市塩江美術館には、主催の実行委員会や美術館が所蔵する塩江温泉鉄道に関する写真や模型など約60点が展示されています。

 塩江温泉鉄道は1929年(昭和4年)、高松市の仏生山と塩江の間で開通し、ガソリンを燃料に走ることから「ガソリンカー」と呼ばれ、県民に親しまれました。

(記者) 「こちらがガソリンカーの実寸大アートです。私よりもかなり大きな印象です。このガソリンカーが高松と塩江を走っていました」

 昭和初期の塩江は温泉街として栄え、大きなにぎわいを見せていました。塩江温泉鉄道は温泉に向かう多くの人を運びましたが、開通から12年後の1941年(昭和16年)、戦争などの影響で廃線となりました。

 かつてのガソリンカーの姿を伝える原寸大アートは、香川大学の学生らが木材で大きさを表現し、全長は約8.3メートルあります。  塩江中学校の生徒が薄手の紙をちぎって描いた、地元の名所や風景の絵も飾られています。

 会場には、3Dプリンターで作った実物の20分の1サイズの模型車両や、香川高専の生徒がさいたま市の鉄道博物館で発見したガソリンカーの設計図も展示されています。

(高松市塩江美術館/小田有紗 学芸員) 「ガソリンカーを知っている人が段々少なくなってきていて、改めてガソリンカーが、人々の生活の一部として動いていたことをぜひ知っていただきたい」

 「塩江温泉鉄道 風景と記憶」は、9月23日まで開かれています。


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