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児童の実体験を即興演劇にして追体験 いじめ防止を考える授業 高松市

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 高松市の小学校で「いじめ」について考える授業が行われました。児童から聞き取った実体験を劇団員が即興で演劇にし、それをみんなで見るという珍しい手法です。

 香川大学付属高松小学校が4年生105人を対象に行った「演劇によるいじめ防止授業」です。招かれたのは、横浜市を拠点に活動する「劇団プレイバッカーズ」です。これまで全国120以上の小学校を回っていて、香川県で授業を行うのは今回が初めてです。

 この劇団が取り入れているのが「プレイバックシアター」という手法です。まずは、児童から「嫌な思いをした体験」についてインタビュー。「ずる」をした友達にやめるように伝えた後、靴を隠されたという男子児童は、そのときの気持ちを話しました。

(記者) 「児童が語った体験を即興で演じています。そのときの状況だけでなく、本人の心の中を知るためです」

 劇団員は、児童本人、靴を隠した人、そして、隠された靴の役に分かれ、台本なしで演じます。

(即興の演技) 「お前、お前だろお前。なんであんなことすんだよ。無視かよ」

 本人の心の中を表情や言葉に出して演じる役者たち。児童は、それを見ることでいじめの被害者や加害者、止められない「傍観者」、それぞれの気持ちを客観的に追体験できる仕掛けです。

 最後に児童は「いじめる仲間に入らない」「大人に知らせる」など、いじめに対して取るべき4つの行動について劇団員と一緒に演じてみるロールプレーングも行いました。

(授業を受けた児童はー) 「やっぱりこういうことはしてはいけないし、されたら大人に言ったりしたほうが良いなと思いました」 「いじめをやったらいけないんだけど、もしやっているところを見たら止めたいなと思いました」

(劇団プレイバッカーズ/宗像佳代 代表) 「傍観者が立ち上がるって言うのが最終的なゴールですよね。世の中っていうのは傍観者が変わることによって変わっていくんだろうってことですよね」


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