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高松高検の検事長が大学で「刑事司法の課題」語る 客観証拠の比重増す

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 刑事司法の課題について理解を深めてもらおうと、高松高等検察庁の検事長が香川大学で講演しました。

 香川大学法学部の学生ら約250人を前に講演したのは、高松高等検察庁の小川新二検事長です。刑事訴訟法の一部改正によって、去年6月から容疑者の身柄が勾留される全ての事件で、国選弁護人をつけることができるようになりました。

 小川検事長は、これによって弁護人の助言を受けた容疑者が「黙秘」などをするケースが増え、話を聞きだすことがこれまで以上に難しくなったと語りました。そのため、科学捜査や防犯カメラの映像など客観的な証拠の比重が増しているそうです。

(小川検事長) 「収集しうる客観証拠を収集して、分析・検討しそれから何が推理できるのかを吟味することが捜査の基本ですが、近年ではその比重や負担が非常に大きくなっている問題があります」

 また、参加した学生からは、導入から10年経った裁判員裁判の公判前整理手続きに関する質問もありました。

(香川大学3年生の質問ー) 「『争点の適切な明確化』という課題が達成されれば、公判前整理手続きも短くなったり改善されたりするんですか」

 裁判員裁判の公判前整理手続きにかかる時間は、2009年の導入時より長期化しています。小川検事長は「検察として、できるだけ分かりやすい証拠構造を示すことが大切」などと話しました。

(香川大学3年) 「いろいろ対策をしていることを直接聞けて良かったです」

(高松高等検察庁/小川新二検事長左) 「検察や刑事司法の実際の状況は学生には分からないと思うので私の話を通して少しでも実感をしていただけたら役に立ったと思います」

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