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ハンセン病療養所がある島の小学校でたった一人の卒業式 香川・大島

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 最後の1人が卒業です。香川県の大島にある小学校で卒業式がありました。ハンセン病療養所の島で生まれ育った女の子が休校となる母校を思い巣立ちました。

(記者) 「きょうで最後の在校生が卒業する庵治第二小学校。正門にある桜はこの春、満開の姿で生徒を出迎えることはありません」

 1906年に開校した庵治第二小学校。ハンセン病の療養所「大島青松園」で働く職員の子どもなどが通っていて、ピーク時には28人の児童が通っていました。2007年に一度休校となり、3年後に再開していましたが、16日、最後の児童が卒業し再び休校となります。

(「大島青松園」入所者/磯野 常二さん 86歳) 「私の母校がなくなるということはやっぱりさびしい」 「卒業した人も大島へふるさとだということで、来てくれるような大島にしておきたいなあ、なってほしいなあという気持ちでいっぱいです」

 6年間通った学びやを後にするのは、大島で生まれ育った河野茉莉花さん(12)。

 河野さんを送り出す卒業式には保護者や入所者ら、約80人が出席しました。校長先生と担任、河野さんの3人だけの小学校。「大島青松園」との交流が思い出に残ります。

(庵治第二小学校 卒業生/河野茉莉花 さん 12歳) 「私のことを孫のようにかわいがってくださった入所者の皆さん。私はこの島でみなさんと出会い学びながら大きくなりました。いつもかけてもらっていた優しい言葉や皆さんの笑顔は絶対に忘れません」

 来年から高松市の中学校に通う河野さん。大人への決意と休校となる母校を思います。

(庵治第二小学校 卒業生/河野茉莉花 さん 12歳) 「ハンセン病で入所者さんが隔離されたのは間違ったうわさを信じてしまったからなので、(私は)確信が取れるようなことを信じていきたい。閉校じゃなくて休校なので、入ってきてくれる人がいたら学校が再開するから再開してほしいと思っています」


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