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高齢者の職場づくりコンテストで最優秀賞 香川・坂出市の医療機関で働く82歳のベテラン医師

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 香川県坂出市の医療機関が、高齢者がいきいきと働ける職場づくりをしている企業を選ぶ全国のコンテストで最優秀賞を受賞しました。職場を取材すると、80歳を超えた今も眼科医として働くベテラン医師がいました。

 坂出市のこころの医療センター五色台などを運営する医療法人社団・五色会が、厚生労働省などが行った「高年齢者雇用開発コンテスト」で最優秀賞に選ばれました。

 五色会では、5年前に定年年齢を60歳から65歳に引き上げたほか、本人が希望した場合は70歳まで継続雇用する制度を導入。  その後も能力や体力の条件を満たせば、年齢の上限なく生涯働くことができます。

 さらに65歳までは昇給があり、65歳以降は定年時の基本給が維持されます。

 「こころの医療センター五色台」で働く職員の中で最高年齢なのが…  眼科医として働く井上愼三名誉院長、82歳。

(こころの医療センター五色台/井上愼三 名誉院長[82]) 「65歳で定年になったけどここで辞めたらちょっともったいない。まだ自分もできると思っているから。それでこの眼科をおさらばするのは嫌やった」

 現在は、パート職員として週に1日、8時間働いています。

(こころの医療センター五色台/井上愼三 名誉院長[82]) 「他人が迷惑するような年になってまではしたくない。自分でもう辞めたらええと思うときは引き時やと思っています」

(記者) 「病院から少し離れたセラピーガーデンには、患者さんに癒しを届けるポニーを飼っています」

 ポニーは触ることでぬくもりを感じて心の安定につながったり、乗った時の揺れが内臓機能の向上に役立ったりすると言われています。

 ここで世話などをしているのが山西昌二さん、72歳。定年までは看護師として働いていました。


(山西昌二さん[72]) 「仕事が面白いんや。私にとっては非常に楽しい。楽しいし次々にやっていくことが私にとってはその事自体が活力にもなる」

 山西さんは、看護師になる前にパラグアイで農業をしていた経験を生かして、今はアニマルセラピーや窯でピザを焼いたりして、患者のリハビリに取り組んでいます。

 週4日、1日8時間働きながら若い職員への指導も行っています。

(山西昌二さん[72]) 「私の知識は何人に分けても減らない、むしろ増えていく頼ってくれるというのは、年寄りにとってこれほど楽しいものはないですよ」

 五色会では、職員462人のうち62人が60歳以上です。

(医療法人社団 五色会/佐藤仁 理事長) 「高齢者があまり得意じゃない部分を若い人が補う、経験不足を高齢者が補う。後輩を育成しようと思いながら、あるいは、自分たちも働きたいという気持ちは誰でもありますから、そこを正直に言ってくれているところがうれしい」

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