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92歳の挑戦 世界的な彫刻家速水史朗さんが銀座で個展 香川・多度津町

2019年09月25日 18:50

 10月で92歳になる香川県出身の世界的な彫刻家・速水史朗さんが、東京で開く個展に向けて、精力的に作品制作に取り組んでいます。多度津町にあるアトリエを訪ねました。

 世界的な彫刻家で香川県多度津町出身の速水史朗さん。そのアトリエは多度津町にあります。速水さんは現在91歳。10月に92歳になります。

 今は10月21日から東京の銀座で開く個展に向け、作品の制作に取り組んでいます。

 速水さんの銀座での個展は、ここ10年近く毎年この時期に開かれています。

(彫刻家/速水史朗さん)
「銀座8丁目にギャラリー[せいほう]という彫刻専門の画廊があって、いつもこの期間空けておいてくれる。私の誕生日のころに空けてくれる。年に一回、銀座の夜を堪能したいというのが裏にありまして…」

 速水さんは1927年に香川県多度津町に生まれ、徳島大学工学部を卒業後、地元で理科と数学の教師をしていました。
 しかし、絵が好きだったことから放課後の美術教室に入り浸り、その後、美術の教師になります。そして40歳過ぎから彫刻家を目指します。
 1964年に高松市の宮武画廊で、初めての個展を開きました。その後、瓦を使った作品に取り組みます。

 速水さんを有名にしたのは、こうした作品のほかに、大きなモニュメントアートがあります。
 地元香川県では、県立丸亀競技場Pikaraスタジアムの入り口に大きなモニュメントが置かれています。

 モニュメントは、全国各地の自治体を含め、さまざまなところから依頼があり、今では47都道府県のほとんどで、速水さんの作品を見ることができます。

 90歳を越えた今も精力的に制作活動に取り組む速水さん。その原点は、小学生の時に起きた“ある出来事”にあるそうです。

 1938年(昭和13年)、小学5年の時に速水さんが描いた作品が、思わぬところで評価を受けました。
 当時の日本はドイツ・イタリアと三国同盟を結んでいた時期で、この速水さんの絵は三国同盟の親善絵画展で特選を取ります。

(彫刻家/速水史朗さん)
「たまたま放課後に描いた作品が特選になって、ヒトラーが見たみたいになって」

 この出来事をきっかけに芸術の道を志すようになりました。
 初めは画家になろうと思っていた速水さんですが、教師時代に縁あって有名な彫刻家と知り合い、彫刻の世界へ。そして、世界的な彫刻家になります。

 香川県とゆかりがある世界的な彫刻家といえば、速水さんのほかに2人います。
 イサムノグチと流政之です。

(彫刻家/速水史朗さん)
「アメリカからイサムノグチさんというすごい人が来た。流政之さんが大きなアトリエを持って、高松のほうで世界的な彫刻家が2人もいるぞ、香川県の人間は何をしているんだ。僕がやらないといけないと思って」

 速水さんの作品は国内外で多くの賞を受賞し、1991年には香川県文化功労者。
 2005年には秋の叙勲で旭日小綬章を受章しています。

 10月、92歳になる速水史朗さんに、10月の個展の出展作品や意気込みを聞きました。

(彫刻家/速水史朗さん)
「瓦のこういう作品、石の作品大きいのが1点と、あと抽象絵画。わりと子どもの時に描いていた絵が今頃になって出てきたのかな」

 速水史朗作品展は、東京・銀座のギャラリー「せいほう」で10月21日から11月1日まで開かれます。期間中は、速水さんも姿を見せるということです。

(彫刻家/速水史朗さん)
「1人の男が一生懸命になって、自分の生き様みたいなものを粘土で表したり、平面で表したりしているのを見てほしいと思っています」

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